インターナショナルスクールに通わせたい！必要な学費と年収のリアル

グローバル化が進む中で、子どもに英語を身につけさせたいと考える家庭が増えています。その中でも、インターナショナルスクールは「最短で英語力を伸ばせる環境」として注目されています。

しかし、多くの親が気になるのが「学費」です。実際にどのくらいお金がかかるのか？年収はいくら必要なのか？

本記事では、インターナショナルスクールに通わせるために必要な学費と年収の目安を解説します。

インターナショナルスクールの学費はいくら？
1. インターナショナルスクールの学費相場（年間）
2. 学費以外にかかる費用
インターナショナルスクールに通わせるための親の年収目安
インターナショナルスクールの学費負担を考えるポイント
まとめ：インターナショナルスクールはお金がかかる！家庭の収入と将来設計を見極めよう

インターナショナルスクールの学費はいくら？

ここでは、インターナショナルスクールにかかる年間の学費と、学費以外に必要な費用について解説します。

インターナショナルスクールの学費相場（年間）

インターナショナルスクールの学費は、通う年齢や学校によって大きく異なります。また、授業料以外にも様々な費用が発生するため、総額をしっかり把握しておくことが重要です。

プリスクール（未就学児向け）の場合

年間150～200万円が相場
授業料のほかに、以下のような費用が発生する場合があります。
- 教材費・施設利用料
- イベント費（クリスマスコンサートの衣装代など）
- 遠足費・シーズンスクール費用（サマーキャンプなど）

小学校の場合

年間200～250万円が相場
施設使用料や教材費を含めると、年間300万円以上かかることもある

中学・高校の場合

年間250～400万円が相場
特に、進学準備やカリキュラムの充実に伴い、小学校よりも高額になる傾向がある
年間500万円を超える学校も存在

学費以外にかかる費用

インターナショナルスクールの学費には、授業料以外にも以下のような費用が別途かかることが一般的です。

入学金：初年度のみ20～50万円
教材費：年間数万円～数十万円
施設利用料：年間10～30万円
イベント費用：クリスマスコンサートの衣装代や校内イベントの参加費など
遠足費・課外活動費：校外学習のための交通費や入場料
シーズンスクール費用：スプリングスクール、サマースクール、ウィンタースクールなどの特別プログラム

このような費用を合計すると、年間300万円～500万円に達する場合もあります。

インターナショナルスクールに通わせるための親の年収目安

ここでは、学費の負担を考える上で必要な親の年収の目安について解説します。

一般的な教育費の割合（年収に占める割合）

日本政策金融公庫の2021年の調査によると、**日本の家庭が世帯年収のうち教育費に充てる割合の平均は14.9％**とされています。

最も多いのは「10％以上20％未満」（35.4％）
次いで「10％未満」（33.1％）
年収が上がるほど、在学費用の割合が下がる傾向も確認されています。

私立学校とインターナショナルスクールの違い

私立学校に通わせる家庭では、教育費の割合が20～30％に達することもあります。これは、学費が公立に比べて高額であるためです。

一方で、インターナショナルスクールの場合、教育費の負担割合はさらに高くなる傾向があります。

インターナショナルスクールに通わせるための年収目安

インターナショナルスクールの学費は、小学校で年間200万円～250万円、施設利用料や教材費を含めると300万円を超えることもあります。プリスクールでも年間150万円～200万円程度が一般的です。

そのため、学費の負担を考慮した場合の世帯年収目安は以下の通りです。

子ども1人を通わせる場合（年間250万円の学費）
→ 世帯年収1,342万円～1,677万円が目安
子ども2人を通わせる場合（年間500万円の学費）
→ 世帯年収2,684万円～3,355万円が目安

また、インターナショナルスクールの保護者の平均年収は2,000万円超と推測されていますが、これは高所得層によって押し上げられた数値であり、中央値は1,500万円程度と考えられます。

教育費以外に考慮すべきポイント

インターナショナルスクールに通わせる際、授業料以外にもさまざまな費用が発生するため、総額をしっかり把握することが重要です。ここでは、具体的な費用とその特徴について詳しく解説します。

1. 入学時にかかる費用

入学金：初年度のみ 20万円～50万円程度かかることが一般的
教材費：年間数万円～数十万円かかる場合があり、学校によって異なる
施設利用料：学校の施設を利用するための費用で、年間10万円～30万円程度

【年間で発生する追加費用】

イベント費用として、クリスマスコンサートの衣装代や運動会の参加費などが発生します。これらは学校によって異なりますが、年間で数万円かかることもあります。また、遠足や校外学習もあり、交通費や入場料などの負担が必要になります。

長期休暇中には、スプリングスクール、サマースクール、ウィンタースクールなどの特別プログラムが開催されることが多く、1日あたり1万円程度の費用がかかることもあります。これらのスクールは必須ではありませんが、学習機会として有益なため、家庭の状況に応じて参加を検討する必要があります。

【補助教育費用（家庭学習・学習サポート）】

インターナショナルスクールでは授業が英語で行われるため、親が英語を話せない場合、家庭教師や学習サポートの利用を検討する家庭もあります。特に、卒業後に公立小学校へ進学する場合、英語力を維持するためにオンライン英会話や英語学童の費用がかかることもあります。

【その他の費用】

インターナショナルスクールに通う子どもは、学校外での習い事に参加することも多く、スキーやゴルフ、バレエ、ピアノなど、友達の影響で始めるケースもあります。こうした習い事は、年間で数十万円の追加負担になることもあり、事前に考慮しておく必要があります。

また、長期休暇中の旅行や学校主催の海外研修プログラムなども費用がかかるため、教育費以外の支出として計画を立てておくことが重要です。インターナショナルスクールに通う家庭は比較的裕福な家庭が多いため、学校外での交流の機会が多く、スキー旅行やパーティーなどへの参加費用も発生することがあります。

【親の英語力について】

親の英語力が低い場合、家庭での学習サポートを強化するために、家庭教師や学習ツールを活用する必要が出てくることがあります。ベイビークラスでは保護者も英語レッスンを受けるため、親自身の学習負担についても考慮することが大切です。

子ども1人をインターナショナルスクールに通わせる場合

インターナショナルスクールの学費は高額になる傾向があり、年間250万円の学費を支払うためには、世帯年収1342万円～1677万円が目安とされています。ただし、これは学費のみを考慮した試算であり、実際にはその他の教育関連費用や生活費も含めて検討する必要があります。

特に、都市部にあるインターナショナルスクールへ通わせる場合、家賃や生活費も高額になりがちです。また、習い事や学校行事の費用、家庭での英語学習サポートにかかる費用など、学費以外の支出も発生します。そのため、こうした要素を加味すると、年収1,500万円以上あれば、ある程度の余裕を持って通わせることが可能と言えます。

ただし、これはあくまで目安であり、家庭の支出バランスやライフスタイルによって必要な年収は異なります。インターナショナルスクールを検討する際は、学費だけでなく総合的な資金計画を立てることが重要です。

子ども2人を通わせる場合

子ども2人をインターナショナルスクールに通わせる場合、年間500万円の学費が必要となり、世帯年収の目安は2,684万円～3,355万円とされています。これは、かなりの高収入家庭でなければ負担が難しい水準です。

さらに、学費以外にも入学金や教材費、施設利用料、イベント費用、遠足費、シーズンスクール費用などの追加負担が発生します。特に、都市部にあるインターナショナルスクールの場合、家賃や生活費も高額になりやすく、2人分の習い事や学校行事の費用を考慮すると、年収3,000万円以上が必要となる可能性が高いと言えます。

ただし、これはあくまで目安であり、家庭の支出バランスやライフスタイルによって必要な年収は変わるため、慎重な資金計画が不可欠です。

インターナショナルスクールの保護者の平均年収は？

インターナショナルスクールの保護者の平均年収は2,000万円を超えると推測されています。ただし、これは一部の高所得層が平均値を押し上げているため、実際の中央値は1,500万円程度と考えられます。

また、学費だけでなく、生活費やその他の教育関連費用を含めると、実際に必要な世帯年収は家庭ごとに異なります。特に、習い事や学校行事、長期休暇中の特別プログラムなどの費用が加わるため、年収がいくら必要かよりも、どれだけ教育費に充てられるかが重要なポイントとなります。

そのため、お子様をインターナショナルスクールに通わせる場合は、学費以外の支出も考慮した上で、無理のない資金計画を立てることが大切です。

インターナショナルスクールの学費負担を考えるポイント

ここでは、学費負担の現実的な対策について解説します。

学費だけでなく、生活費・住宅費も考慮が必要

インターナショナルスクールに通わせる場合、学費以外にも生活費や住宅費の負担が大きくなるため、総合的な資金計画が不可欠です。特に、都市部にあるインターナショナルスクールを選ぶ場合、教育費以外の支出が高額になる傾向があります。

例えば、首都圏で暮らす場合、住宅ローンや家賃だけで年間300万円以上かかることも珍しくありません。さらに、水道光熱費、食費、交通費などを含めると、生活費の総額はさらに増えます。特に、子どもが2人以上いる場合は、家族全体の支出が大幅に増加するため、年収1500万円でも余裕がないケースがあるのが実情です。

また、長期休暇中の特別プログラムや習い事、学校行事の費用なども追加で発生するため、学費だけに注目せず、家庭全体の収支バランスを見直すことが重要です。特に、海外進学を視野に入れる場合は、さらに高額な教育資金が必要になる可能性もあるため、将来の計画をしっかり立てることが求められます。

学費をカバーする方法

インターナショナルスクールでは、国や自治体の助成金制度はほぼなく、奨学金も少ないのが現実です。そのため、基本的に学費は全額自己負担となり、計画的な資金準備が不可欠です。

一部の学校では、成績優秀者向けの学費補助制度を設けている場合もありますが、対象となる生徒は限られており、全ての家庭が利用できるわけではありません。また、兄弟姉妹で通う場合に学費が割引される制度を採用している学校もありますが、割引額は学校によって異なります。

学費を自己負担するための方法

学費をカバーするためには、以下のような方法を検討することが有効です。

計画的な貯蓄：入学前から教育資金を積み立て、余裕を持って学費を支払えるようにする。
共働きによる収入増：世帯収入を増やし、教育費に充てる資金を確保する。
家計の見直し：生活費を削減し、学費の負担を軽減する。
住居費の節約：社宅の利用や、家賃の低い地域への引っ越しを検討する。
親族からの援助：祖父母などからの支援を活用し、学費負担を分散させる。
教育ローンの活用：金融機関の教育ローンを利用し、長期的に返済する計画を立てる。

費用を抑えるための工夫

学費以外の支出を削減：習い事や旅行の回数を調整し、教育費の総額を抑える。
オンライン英会話や英語学童の活用：インターナショナルスクールに通わせる代わりに、低コストで英語学習ができる方法を取り入れる。
プリスクールの利用を調整：フルタイムではなく、短時間コースを選択することで負担を軽減する。

インターナショナルスクールへの進学は、子どもにとって貴重な経験となりますが、無理のない範囲で計画的に資金を準備することが重要です。

「途中で辞める」という選択肢も検討？

最近では、幼少期のみインターナショナルスクールに通わせ、小学校から公立に移る家庭が増えています。これは、学費の負担を抑えつつ、幼少期に英語環境を経験させることを目的とした選択肢の一つです。

しかし、途中で辞めることで英語に触れる機会が減り、せっかく身につけた英語力が低下する可能性もあります。また、インターナショナルスクールと公立学校では教育方針や学習環境が異なるため、子どもが戸惑うことも考えられます。そのため、事前に「どこまで通わせるのか？」を決めた上で入学させることが大切です。

インターナショナルスクールを途中で辞めた後も、オンライン英会話や英語学童、アフタースクールを活用することで英語力を維持する方法を検討することが重要です。最終的には、お子様の性格や将来の進路に合わせて、柔軟に教育計画を立てることが求められます。